フランスで免疫不全患者におけるシャモンダウイルス感染による致死性脳炎を確認
専門誌『Eurosurveillance』において、フランスで重度の免疫機能低下を抱える患者がシャモンダウイルス(SHAV-EU1)に感染し、致死性の脳炎を発症した症例が報告されました。シャモンダウイルスは主にヌカカなどの昆虫を介して伝播するオルソブニヤウイルス科の病原体で、反芻動物への感染が知られていますが、ヒトでの重篤な中枢神経系疾患との関連が示された稀な事例として注目されています。人獣共通感染症の監視体制および媒介節足動物への対策の重要性が改めて指摘されています。
コンゴ民主共和国でエボラ出血熱(ブンディブギョ型)のアウトブレイクが継続
欧州疾病予防管理センター(ECDC)の報告によると、コンゴ民主共和国においてブンディブギョ株によるエボラウイルス病のアウトブレイクが継続して確認されています。感染拡大を受け、現地保健当局および国際機関による接触者追跡、感染管理、医療支援チームの派遣などの緊急対応が進められています。公衆衛生機関は、地域内でのさらなる感染動向および周辺国への波及リスクを注視し、警戒体制を維持していると発表されました。
米国テキサス州・ワシントン州で乳牛における高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)の感染が拡大
米国農務省(USDA)および疾病予防管理センター(CDC)の最新データにおいて、テキサス州やワシントン州などの乳牛農場から新たにH5N1高病原性鳥インフルエンザの感染例が報告されました。感染農場における家畜の健康監視と移動制限が強化されるとともに、生乳を介した感染経路や農場作業者への曝露リスクについての調査が継続されています。CDCは季節性インフルエンザ監視システム(FluView)を通じて、ヒトへの波及状況を含めたモニタリングを継続していると報じられています。
韓国および欧州各地で野鳥・家禽からの高病原性鳥インフルエンザ検出が相次ぐ
韓国・順天湾で採取された野鳥糞便から高病原性鳥インフルエンザ(H5亜型)ウイルスが検出されたほか、デンマークの七面鳥農場やラトビアの野鳥などでもH5亜型の感染が相次いで確認されました。渡り鳥の移動シーズンを迎え、アジアおよび欧州の広範な地域で家禽農場へのウイルス侵入リスクが高まっています。各国当局は、家禽飼養施設におけるバイオセキュリティ対策の徹底や周辺野鳥のサーベイランス強化を呼びかけています。
欧州CDC、冬季の呼吸器感染症シーズンに向けた監視報告と予防対策を呼びかけ
欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、EU/EEA域内における週次呼吸器ウイルス動向を公表し、寒冷期に伴うインフルエンザやRSウイルス、新型コロナウイルス感染症などの季節性増加への警戒を呼びかけました。現時点で全体のウイルス活動性は低水準にとどまっているものの、冬季の本格化に伴い医療負荷の増大が懸念されています。ECDCは重症化リスクの高い集団に対するワクチン接種や手洗い、換気、体調不良時の外出自粛など、適切な公衆衛生対策の徹底を推奨しています。
サウジアラビアにおける中東呼吸器症候群(MERS-CoV)の発生動向
欧州疾病予防管理センター(ECDC)が発表したMERS-CoVの発生状況更新によると、サウジアラビアにおいて死亡例1件を含む計2例の感染確定例が報告されました。MERS-CoVは主にヒトコブラクダとの接触などを通じてヒトに感染する人獣共通感染症であり、医療施設内での二次感染リスクも警戒されています。国際公衆衛生機関は、中東地域への渡航者や現地の医療従事者に対し、動物との不用意な接触を避けることや感染予防策の継続的な実施を促しています。